EFX MK-Vは、プロフェッショナル・プレイヤーが必要なスイッチング&MIDI機能を網羅した究極のオーディオ・コントローラーです。
Windows、Mac両OS用のエディター・ソフトウェアが用意されており、プリセット毎のMIDI設定(CC、PC&エクスプレッション)、ループの入れ替え、ボリュームループ等、複雑なプログラミングもMIDIインターフェースからPCで簡単に行えます。さらに、保存したファイルはアップ&ダウンロードが可能です。
- 9 x オーディオ・ループ(7 モノループ、2 ステレオループ&1 ボリュームループ)
- ボリュームループはIAスイッチとプリセットでスイッチングが可能
- 2 x ステレオ・ループはステレオ接続用にTRSジャックを採用
- 3 x 入力(2 Effects&Dry信号)を備えた2つのミキサー(機能)を内蔵
- 2 x TRSジャック仕様の4 x スイッチング機能を搭載
- 360プリセット(60バンク x 6プリセット)&1グローバル・プリセット
- 99のソング設定
- 99ソングは40セット x 40ソングにも設定可能
- 切り替え時のポップノイズを低下するクリック・レス(ミュート)機能
- ハムノイズや位相の問題を回避するISOイン&ISOアウトを装備(オーディオ・トランスによるアイソレーション機能)
- プリセット、バンク、ソング、セットのコピーが簡単にできます
- 2ライン x 24キャラクターのLCDディスプレイでプリセットやソング・タイトルが表示できます
各プリセットを楽曲単位で登録できる「ソングモード」
EFX MK-Vには、通常の360プリセット(6 x 60 BANK)を使用する楽曲単位で呼び出せる「ソングモード」が備わっています。例えば、図のように「ソングA」を作成して、6つのフットスイッチに任意のプリセットを割り当てることができます。同じように「ソングB」を作成して別のプリセットを割り当てます。こうして、楽曲ごとに使用するプリセットを6つのフットスイッチに次々と呼び出していくことが可能です。ソング名は任意の文字列で登録でき、最大99個まで作成することができます。
各ソングをセットリスト順に並び替える「セットモード」
作成した「ソング」は、その日のセットリストに合わせて呼び出し順を変更することができます。「セットモード」を利用すれば、日々変わるセットリストによって、複雑にBANK間を行ったり来たりする面倒や誤操作の心配から解放されます。また、いくつものバンドやプロジェクトを掛け持ちしているミュージシャンにとっても心強い機能となるでしょう。セットリストは最大40個まで作成することができます。
エフェクターの接続順をプリセットごとに、入替え&並列が可能
EFX MK-Vは、単純なループスイッチャーではなく、内部に高音質ミキサーを搭載していますので、ループナンバーの順序に関係なく自在にプリセットを組むことができます。例えば、ループ「1」にワウペダルを接続しておいて、プリセットごとに歪み系エフェクターの前で使うか、後ろで使うかを入れ替えることが可能です。また、特定のループを「並列」させることもできますので、キャラクターの違う歪み系エフェクターを並列にしたり、「ドライ&ウェット」の設定が出来ないエフェクターでのミックス音を作ることが可能になります。
プリセットごとに変更できる、自在のバッファー位置
EFX MK-Vは、合計3基の高音質バッファーが備わっています。2つは、入力段に設けられた「入力用バッファー」と出力段に設けられた「出力バッファー」なのですが、自由にインサート場所を変えられるバッファーも1基搭載しています。このバッファーは、プリセットごとにインサート場所を変更して、プリセットに記憶させることができます。また、入出力段の2つのバッファーも、プリセットごとに「使用 / 非使用」を個別に設定することができます。
ディレイ音などを残す、スピルオーバー機能
「スピルオーバー機能」とは、ディレイやリバーブなどの残響音を含んだプリセットから次のプリセットに切り替えるとき、残響音が終わるまでの間、前プリセットの音を残す機能です。例えば、ヴィンテージ物のアナログ・ディレイなど、エフェクター側でスピルオーバーの設定ができない場合に重宝します。この「スピルオーバー機能」は、EFX MK-Vに内蔵された高音質ミキサーによって制御されますので、プリセットごとに「使用 / 非使用」を設定して記憶させることができます。
あらゆるMIDI信号を送信可能
MIDI PC#(プログラムチェンジ)やCC#(コントロール)の送信、接続したエクスプレッション・ペダルでのCC#のリアルタイム操作、そしてBPMの設定が行えます。MIDI端子もINとOUT / THRUを備えていますので、あらゆる接続に対応します。また、プリセット毎に8 x MIDIプログラム・チェンジと8 x MIDIコントロールチェンジの送信が設定することができ、IAスイッチ毎に25 x MIDIコントロール・チェンジの送信が可能です。MIDIタイムクロックも送信できますので、外部TAPジャックを備えたエフェクターのタイム同期も可能です。BPMはバンク・プリセットとソング・プリセットに保存可能です。
ベーシックなモノラル接続
ギターから全てのエフェクター(ループ)を経由し、1台のアンプへ出力するエフェクト・チェーンです。全ループをONにすると、全てのエフェクターが直列に接続された時と同じ状態になります。エフェクターの接続は全てモノラルです。
2台のアンプへのモノラル接続
ギターから全てのエフェクター(ループ)を経由し、2台のアンプにパラレル出力するエフェクト・チェーンです。全ループをONにすると、全てのエフェクターが直列に接続された時と同じ状態になります。エフェクターの接続は全てモノラルです。出力毎にバッファーをセットし、片チャンネルはISO(トランス)アウトを経由します。
アンプのエフェクトループを用いたモノラル接続
アンプのエフェクトループを使用したルーティングです。信号は、ギターからループ1~6を経由し、一旦アンプの入力に送られます。アンプのSENDから再びEFX MK-Vのループ7~9に送られ、最終的にアンプのエフェクトループのRETURNに送られます。バッファーは移動可能なため、アンプに送られる手前(ループ6の後)にセットします。
ベーシックなステレオ接続
ループ8はステレオRETURN、ループ9はステレオSEND / RETURNに対応しています。この機能を用いてディレイをモノラルIN / ステレオOUT、リバーブをステレオIN / ステレオOUTで接続しています。ギターから全てのエフェクター(ループ)を経由して、2台のアンプにステレオ出力するエフェクト・チェーンです。出力毎にバッファーをセットし、片チャンネルはISO(トランス)アウトを経由します。
EFX MK-V EDITOR(Mac / Win)
EFX MK-V EDITORソフトウェアを使用すると、コンピューターの画面上からEFX MK-Vのセッティングを変更できます。送信するMIDI情報や、変更したいプリセット/ソングをリスト上で管理できるのが特徴です。ファームウェアのアップデートも、このソフトウェア上から行います。
「EFX MK-V EDITOR」は下記のリンクからダウンロードすることができます。最新版はメーカーサイトよりダウンロードしてください。
EFX MK-V EDITOR V1.30(Windows) EFX MK-V EDITOR V1.20(macOS)※ ダウンロードが始まらない場合は、下記のメーカー製品ページよりダウンロードください。
http://www.musicomlab.com/discontinued.htm
ソフトウェアの動作環境
- Windows EDITOR:Windows 7 以上
- MAC EDITOR:macOS Sierra Version 10.12.6 以上
※ EFX MK-Vのファームウェア・バージョンがV1.90以上である必要があります。
※ 別途、MIDIインターフェースが必要です。メーカーではRoland UM-ONE および M-Audio USB UNO 1x1を推奨しています。
ファームウェアのアップデート
EFX MK-V では、現在バージョン1.90(2018年7月)がご利用いただけます。下記のアップデート方法をご覧の上、ご利用ください。
EFX MK-V Firmware Version 1.90※ ダウンロードが始まらない場合は、下記のメーカー製品ページよりダウンロードください。
http://www.musicomlab.com/discontinued.htm
修正点
- プリセット切り替え時のレイテンシー減少
- ユーティリティーのメニューにGROUP SELECTを追加
- BPM 189で発生するエラーを修正
ファームウェアのアップデート方法
- 最新ファームウェアのファイル(Zip)をダウンロードし、コンピューター上に解凍します。
- 本体のBANK▼とBANK▲を押しながら、EFXの電源をオンにします。
- エディターのFile > Update Firmwareをクリック。
- ダウンロードしたファームウェアのファイル「mkv_vxxx_app.syx」をロードします。
- ファームウェアのアップデート画面が出たら「UPDATE」をクリック。
- 画面上のバーが進み、EFX本体のLEDがカラフルに点滅を繰り返します。(※アップデートには数分を要します)
- アップデートが完了するとEFXが自動的に再起動します。
エディターと本体のデータ転送方法
- エディターの右上にあるINとOUTを、ご使用のインターフェースに設定してください。
- 本体のIA1/SETUPを長押しして、SETUPモードに入ります。
- 本体の6(L6/UTILITY)スイッチを押してUTILITYモードに入ります。
- スイッチ1または2でカーソル移動し、MIDI SYX DATA DUMP/LOADと本体画面に表示されている状態にしてください。
- エディターのDUMP/LOADで本体とエディター間でのデータ転送を行います。
INPUT / OUTPUT セクション
- バッファー・インピーダンス:2.2MΩ
- バッファー・出力インピーダンス:100Ω
電源、サイズ
- 電源:12VDC・・・DC12Vセンターマイナス、電源は別売(メーカー純正品はありませんので、「strymon Ojai R30」等をご使用ください)
- 消費電流:最大300mA
- サイズ:420mm(W) x 96mm(D) x 68mm(H)
- 重量:1,450g
資料:MUSICOM製品の電源に関して