- 2020年10月17日
- ギター関連
発売以来、ほぼ10年目に突入したstrymon TimeLine。プロユーザーの認知度は非常に高く、ツアープレーヤーのペダルボードには、必ずと言っていいほど鎮座しています。それに、TimeLineとBigSkyが並ぶとワールドツアークラス…(言い過ぎ?!)。一方、GFIのTempusはUSのプレーヤーの間でメキメキと愛用者を増やしています。
そこで、『改めて…strymonとGFIの音素材を収録しました。』
中心機種TimeLine、BigSky、Specular Tempusの音比べ素材を用意しました。
各メーカーは、それぞれ素晴らしいデモンストレーションビデオや、音源を用意してくれています。しかし、録音機材や使用楽器が異なり、また同じ条件での音の比較ができないことは否めません。この収録が、今後購入される方々への参考音源になれば幸いです。

レコーディングセットアップ
Suhr ストラトタイプ→Strymon Iridium→比較機→Universal Audio Apollo Twin
音源は、共通のスタイル「ドライサウンド→ミックス→エフェクト音のみ」で用意しました。
是非、モニタースピーカーかヘッドフォンでお聴きください。
音源は、ギタリストの二木元太郎さんにお願いしました。
ディレイ編
使用頻度が高いテープディレイ&デジタルディレイの音源です。
①テープディレイ
②デジタルディレイ
両機共に24bitコンバーターを使用していますが、サンプリングレートと最大入力レベルが異なり、その違いが奥行き感で出るようです。もちろんアルゴリズムの違いが与える影響は大です。『デジタルディレイ』では、Strymon DIGのデモ音源でもお聴き頂けますが、デジタルディレイと言っても、一般に普及し始めた80年代前半のADMと24/96とは音色が異なります。24/96の美しさと解像度の高さ→TimeLine。ADMを彷彿させる個性と抜け→Tempusでしょうか…。『テープ』の場合も、エミュレートした機種(&…チューブプリ、トランジスタープリ、テープの状態)によって大きく異なります。特別な設定を避け、プリセットに近いもので音源ように使っています。
特殊アルゴリズム
共通しないアルゴリズムの例です。
リバースディレイはライブでも比較的使いやすいアルゴリズムです。他にもフィーチャーしているペダルが多く見られます。
ピッチシフトディレイのサウンドは、VaiのFLEXABLEにもあったような気がします。80年代にあった、あのサウンドがまた新しく聴こえます。
余談ですが、シマーリバーブもピッチシフターとリバーブを組み合わせ、80年代からありました。
リバーブ編
次に、Specular TempusとBigSky、プレートリバーブ、ルームリバーブを比較してみました。プレートの密度とロングディケイの再現には、アルゴリズムと機器のレベルが問われます。純粋なプレートにはモジュレーションはありません。音源には少しMODがのってます。でも、これはデジタル機の大きなメリットですね。
Strymonは、IridiumのRoomでIRとアルゴリズムのハイブリッドを採用しました。それはアーリーリフレクションが、複雑で『部屋の音』に大きく影響するためです。http://www.allaccess.co.jp/strymon/iridium/ (調整可能なルーム・アンビエンス)両機のルームサウンド、部屋の音響タイプが少し違いますね。
①プレートリバーブ
②ルームリバーブ
リバーブでも特殊なアルゴリズムの音源を用意しました。
ディレイ + リバーブ
TimeLineとBigSkyを並べてワールドツアークラス…(冗談です。)リバーブ + ディレイの組み合わせは、ほぼ必須ではないでしょうか?マルチにはよくありますが、このクラスの音質で並べるところがミソですね。
Specular Tempusは、リバーブ + ディレイを組み合わせたアルゴリズムも備えています。組み合わせての音作りのミソが、プリセットで用意されているところも素晴らしい。
1台できるというメリットも大きく、ペダルボードを小さくできます。

改めて、各メーカーのサウンドサンプルを試聴してみてください。
それぞれの機種のメーカーのサウンドサンプルはこちら↓
Specular Tempus:
Strymon Timeline:
Strymon Bigsky:
エディティングソフト、MIDI機能とさらに深く説明は続けられますが、その辺りはそれぞれの機種のwebページをご覧ください。


GFI「SPECULAR TEMPUS」製品情報
strymon「TIME LINE」製品情報
strymon「BigSky」製品情報