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「IridiumとHX Stompを徹底解析してみた。」part.2

前回に引き続き、ギタリストの二木元太郎さんが、IridiumとHX Stompについて寄稿してくれました。今回は両機の機能面についてお送りします。
(前回の記事はこちら)

~2機種のMIDI機能比較~

IridiumとHX Stomp両機共、MIDI機能がついております。MIDIスイッチャーからフルに操作が可能です。これによって、ハードのスイッチやコントロールに縛られず、好みのセッティングを瞬時に呼び出すことができます。他のMIDI対応のエフェクトなどと組み合わせれば、クリーン+コーラス+ディレイサウンドからディストーション+リバーブサウンドなどのプリセットの変更だけでなく、リアルタイムのコントロールも可能です。

MIDI機能のスペックは、両機種ともほぼ全てのパラメーターがMIDI操作が可能で、自分の使用法には十二分でした。HX Stompはカラー画面で設定が見える&パラメーターが数値化されているので、Iridiumより設定がわかりやすい印象でした。Iridiumには、設定ディスプレイがないので、本体で設定したセッティングを保存するスタイルになります。

複数のMIDI対応のエフェクトを使用する場合、MIDI THRUでそれぞれを連結する場合が多いのですが、THRUが無いIridiumは最後に配置する必要があります。それに他のMIDI INしか無い機器とは連結できません。しかし、1/4MIDIを使用するエフェクターが増えたので、Empress Effects MIDI Box 2のようなパラボックスを使用すればパッチケーブルでMIDI信号を送信できます。MIDIケーブルをOUT →THRUより経済的で接続もスッキリします。

~システムへのおすすめ導入方法~

・Iridiumのみの場合

基本的にアンプ+キャビネットの代わりになるペダルです。本来アンプに信号を送る箇所に導入するのが一番理にかなった使用方法です。そして出力信号はPAへ送ります。

パターン1:ギター→エフェクト→Iridium→PA or I/O

シンプルな接続方法で、歪みを主にIridium前のエフェクターで作る場合のセッティングです。空間系は歪みエフェクトの後、または卓やミックス時にかけます。イメージとしては、FenderやJC−120などのあまり歪まないアンプを使用した場合と同じです。

パターン2:ギター→ダイナミクスor MOD系エフェクト→Iridium→空間系エフェクト→PA or I/O

こちらはIridium内で歪みを作る場合のセッティングです。Iridiumの場合アンプからキャビネットを通った音が出力されるため、空間系エフェクトはアンプのキャビネットをマイキングした後にかけられているイメージです(本格的なレコーディング同様に空間系がより綺麗にかかります。)

♪ Sound Sample 1

こちらのサウンドサンプルは、ギター(Don Grosh Retro Classic)→Strymon Compadre→Iridium→GFI System Specular Tempus→I/Oという接続順で、全てMIDI接続されています。 コンプ+Fender系クリーン+深いリバーブ→サウンドが盛り上がると、ブースター+Vox系クランチ+付点八分ディレイに切り替えて→最後にまた戻しています。ペダル三台のみで、全く別物の2つのサウンドを瞬時に呼び出すことが可能です。全ペダルをMIDI接続し、Iridiumのリアルなアンプサウンドを存分に活用できます。

・Iridium  + HX Stompの場合

エフェクトが豊富なHX Stompと、アンプ +キャビIRのサウンドに特化しているIridiumを組み合わせることも、もちろん可能です。個人的にはIridiumのアンプサウンドが素晴らしいと思うので、かなり良い組み合わせだと思います。

両機種をMIDIでコントロールすれば、かーなり幅広いサウンド作りが可能になります。アンプが使用できなくて、大掛かりな機材が持ち込めないライブ現場であれば最強の組み合わせなのでは?

♪ Sound Sample 2

こちらのサウンドサンプルは、ギター(PRS Custom 24)→HX Stomp→Iridium (HXのエフェクトループに接続)→I/0という接続順で、両機種ともMIDI接続されています。

Fender系クランチ +ディレイ
  ↓
+ ビブラート
  ↓
MIDIペダルでプリセット変更
  ↓
マーシャル系ディストーション +ディレイ
  ↓
+ オクターバー
  ↓
+ ワウ

といったサウンドに仕上げました。

IridiumをHX Stompのエフェクトループ内に接続することによってHX内でのエフェクト順を自由に並べることができます。ワウやピッチシフターはIridiumの前に、そしてビブラートやディレイなどの空間系はIridiumの後ろに設定して、それぞれのエフェクトをベストな位置に配置します。また、両機種をMIDI接続することで、IridiumのハイクオリティなアンプサウンドとHX Stompの無数のエフェクトを最大限に活用できます。

プロ現場で使用されている「保険」的な使い方
通常はアンプを通して演奏するセッティングで、万が一アンプがライブ中に故障した場合、HX内にアンプ+キャビIRが組み込まれているプリセットに変更→PAに直で信号を送ることでアンプを介さずにプレイを続けることができます。(Iridiumをエフェクト最後尾に接続することで同様のことが行えます。)

~両機種のメリット、デメリット~

Iridium

メリット
・AMP + CABのサウンドクオリティがとにかく高い
・3rdパーティのキャビIRが自由に使える
・ROOMパラメーターが非常にリアル
・コンパクトエフェクターサイズ

デメリット
・MIDI接続の際に変換ケーブルが必要(Empress Effects MIDI Box 2のようなパラボックスを使用することで解決できます)
・AMPが3種類のみ

HX Stomp

メリット
・アンプ+キャビ+エフェクト数が豊富
・3rdパーティのキャビIRが自由に使える
・カラー画面が見やすい

デメリット
・AMPや歪み系が少しデジタルっぽい
・繋げると少々音痩せを感じる
・小さいが、Iridiumの1.5倍ぐらいの大きさ

また、価格面の違いですが、HX StompはそもそもIridiumより機能や用途が多いためHXのほうが1.5倍ほど高いです。

~まとめ~

自分なりに2機種をまとめると

Iridium:お気に入りエフェクトを既にたくさん持っていて、アンプ無しでのライブやレコーディング。とにかくハイクオリティなアンプサウンドを求める人向け。プロフェッショナルな現場でも十二分に対応できるサウンドクオリティ。

HX Stomp:お気に入りエフェクトを持ち出したくない or 持ってない + あらゆるエフェクトを幅広く使用したい人、もしくは空間系のみを使いアンプで音を出したい人向け。

私は、ライブでアンプを使用する際に空間系エフェクト+αとしてHX Stompを使用します。アンプが使用できない現場やラインレコーディングする場合には、Iridiumを使用しています。両機種とも本当に素晴らしいですし、クオリティに満足しています。どちらのペダルもそれぞれ特化している部分があり、プロ、アマ問わずライブ、レコーディングにおいて強力なツールになること間違いありません。

以上、二木元太郎の「IridiumとHX Stompを徹底解析してみた。」でした。Thank You ☺

二木元太郎
http://www.smashroom.com/musicians/futatsugi/index.html

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