飛澤氏が代表を務めるFlashlink StudioでViolet DESIGNの試聴テストが行なわれました。飛澤氏は、この日持ち込まれた8本のマイクロフォンを同じ条件でPro Tools HDへ立ち上げ、ヴォーカルとアコースティック・ギターによる録音を重ねていった。
飛澤氏はVioletマイクロフォンのインプレッションを次のように語ってくれました。

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最初にフラミンゴを聴いた時にびっくりしたんです。音の奥行き感が感じられたから。 最近のマイクでは全然感じた事ないですし、オールドのマイクでもなかなか何本もないですよ。「(エンジニア仲間との会話でも)あのスタジオの67は良いよね…」というぐらいに結構限られた個体のオールドマイクにしかこの感覚はなかったんです。
(奥行き感だけでなく)Violetのマイクは最初からかなり存在感のある音で録れるので、「あ、これってあまり加工しなくて良いんだな…」という印象も持ちました。自分のスタジオにも414やチューブマイクはあるんですけど、やっぱり中域とかその辺りに色づけがあったり、もっと上(高域)の方が物足りなかったりとか…。それらで録った音を今のサウンドに混ぜると、かなり上の方をEQで足す必要があったんです。そういう流れもあって、普段は何処のスタジオに行ってもスタンダードなマイクを大体同じ様に立てて、録ってから後で加工すればいいって考えで録音を初めます。でも、Violetのマイクロフォンはオンマイクのセッティングにも強いし、オンとオフでサウンドの表情が変化したりするんです。だから、フラミンゴみたいに存在感ある音が録れるマイクがあるんだったら、マイキング自体から色々使い分けしたいなって思いますよね。最初から加工する必要がない音で録れるから。 (Pro Toolsで作業する私のスタジオでは)録音時に「おっ!」と思える音で録れることが一番素晴らしいマイクロフォンの役割だと思います。だから、自分のスタジオでVioletマイクを立ち上げた時、凄く新鮮でした。 |

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「49」とか「47TUBE」とか他のチューブマイクとかをオンで歌録りに使うと、結構すぐ歪んじゃうんですよね。だからスタジオでいつも「ここまでやっちゃったら歪んじゃうかなぁ?」と思いながら録るんですよ。で、「やっぱりごめん。ちょっと離れてくれる?」と、どうしてもそんな感じになるんですよ。(笑)
でも、そういう意味ではVioletはオンに強いですね。歪みにくいです。なので、けっこうオンマイクなセッティングにしても怖くないですね。 |

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僕は、フラミンゴとウェッジの2本。これが凄く気に入ってます。僕のスタジオではフラミンゴを購入することにしましたが、一般的に考えて「手が出せそうなマイク…」となると、ウェッジのコストパフォーマンスは凄いと思ったんですね。費用対効果みたいなことで言うと、ウェッジは凄いですよ。高額なマイクを選べないとしたら、自分でもウェッジを選ぶだろうなと言うところですね。 |

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普通のステレオマイクって1本の先にフラムが2つありますよね。あれはステレオマイクって感じじゃないんですよ。だから、僕がステレオマイキングする時は、必ず耳の位置、耳ぐらいの距離に2本のマイクを立てます。ステレオ感が変わってしまうので、絶対に距離はそれ以上は離しません。なぜなら自分の耳で聴いた感じが一番正しいと思うんです。
ステレオ・フラミンゴに付いている2つのヘッドって、人間の耳と同じ距離でマウントされていて、しかも角度が変えられるじゃないですか。これって、すごく理にかなってると思うんですよ。そして、ステレオ・フラミンゴを初めて見た時、僕がいつも立てる間隔と同じ距離に2つのヘッドがあったので、「やってくれたな。これなら大丈夫だ。」って思いました。 実際にテストしてみると空気感が凄く録れていて、ピアノに使ったら目の前で弾いている感じの音がしました。普通だったら414とか立てると、音がモコッてしちゃうんですよ。だから中域、高域をかなり足してあげないといけないんです。 |

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アナログテープにはテープサチュレーションがあるので、結構高いレベルでテープに突っ込んだ時の音を計算して、(音の)変化を期待して録っている所がありますね。そういう意味では87がそれを計算して録音できるマイクだったかもしれません。 ところが、それをデジタルで録ると気取り過ぎちゃう感じがするので、僕はあまり使いません。デジタルの場合は、そのままが録れるので、ごまかしがきかないというか…、勿論クロストークもないですし。そういう観点からするとProToolsってすごく素直なんです。出たままが録れて、そしてそのままが再生されます。だからごまかしが効かないから、後で(加工して)汚したりするんですよね。 デジタル環境だと結局は、ポンと出た時に存在感があるものが、最後までその存在感を残すんですよね。Violetは最近のマイクだから、そういうの(デジタル環境)を想定してあるんでしょうし、それが加工する必要のない音になっているのかと。 やっぱりこういうスタジオでやってると、入り口に凄くこだわりたくなる訳で。(笑) |

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先日も Dragon Ash のレコーディングで外のスタジオに持って行き使ってみましたが、Kj本人やスタッフからも大変評判よかったです! 今までは67で録っていたヴォーカルも、これからはフラミンゴになりそうですね。 |
おつかれさまでした。率直な感想を教えてください。
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テストする順番には悩みましたね。値段の高い方からか安い方からか…どっちから聞こうかなぁと思って。(笑)高い方から聴いちゃうと、後が寂しくなるなと思って値段見ながら安い方から試していきました。
総評すると、Violetっていうメーカーは、一本一本のキャラクターが違って、機種ごとに個性を持ってます。なので、このマイクはオン、このマイクはちょっと離れた方が凄くいいなぁとか、使い方も変わってきます。ちなみに、アメジストはオンだと堅くてハイに色づけがあったんですけど、オフ気味にしてピアノを録ったら、すごく自然な感じでした。そういうように一本一本全部色合いが違うのも魅力ですね。たぶん、このマイクはこの楽器に合うだろう…とか試してみると『これはあれ用だな…』という感じが見えてきますね。 |
なるほど。たしかにAKGはどの機種も近い方向性の音をしていました。
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テストする順番には悩みましたね。値段の高い方からか安い方からか…どっちから聞こうかなぁと思って。(笑)高い方から聴いちゃうと、後が寂しくなるなと思って値段見ながら安い方から試していきました。
総評すると、Violetっていうメーカーは、一本一本のキャラクターが違って、機種ごとに個性を持ってます。なので、このマイクはオン、このマイクはちょっと離れた方が凄くいいなぁとか、使い方も変わってきます。ちなみに、アメジストはオンだと堅くてハイに色づけがあったんですけど、オフ気味にしてピアノを録ったら、すごく自然な感じでした。そういうように一本一本全部色合いが違うのも魅力ですね。たぶん、このマイクはこの楽器に合うだろう…とか試してみると『これはあれ用だな…』という感じが見えてきますね。 |
ハズレ…というと「個体差」があるマイクもありますよね。オールドとか。
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そうですねぇ。67だと、僕が外のスタジオへ行くと、何番の67が出てくるとかがスタジオによって決まっているくらいですから。それぐらい一本一本違うものですね。でも、フラミンゴだと最近のマイクですから、それは大丈夫ですよ。昨日、フラミンゴを2本一緒に試しました。やっぱり差はなかったです。そういう意味では素晴らしいです。(ステレオ使用にしたりする場合)新しいマイクだからそういう良さもありますよね。 |
ありがとうございます。でも2本立てるときは、飛澤さんが「あ、これ、耳ですよね」と仰ってたステレオ・フラミンゴを!
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そうでした!あれはでも正直、やってくれたなぁと思いましたよ。自分の顔に当ててみるとちょうど耳と耳の間の距離で、そのボディの中にプリアンプが入っていて、更にヘッドの向きが変えられたので…。(笑)ユリスさん、なかなかやるなぁと。計算して設計してるんだろうなって思いましたよ。
普段はドコのスタジオに行ってもスタンダードなマイクしかないんで、スタンダードなマイクに耳が慣れていたりするんですよ。でも、今日自分のスタジオでVioletを立ち上げた時は、凄く新鮮な感じがして楽しかったです。 |
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飛澤正人(Masahito Tobisawa) Dragon Ash や HY、スネオヘアー、Gackt らを手掛ける著名エンジニア。生のバンドサウンドとブレイクビーツをシームレスにミックスして創り上げる空間表現に定評があり、早い段階からコンピューターを使ったサウンドメイキングを積極的に取り入れてきた。一方では、アコースティック楽器の録音も得意とし、オーケストラのレコーディングまでをもこなす。近年は作曲家、そして自らアーティストとしてアルバムを制作するなど活動の場を広げている。 写真提供:株式会社メディア・インテグレーション |