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strymonのハードウェアデザイン

「ハードウェアの作りの違いが音の違いに現れる」 by Gregg Stock (写真左)

 

エレクトロニクスの知識がない方々には少し難しいかもしれませんが、strymonのハードウェアデザインについて説明しましょう。

 

【入力段と、信号のミキシング】
まず、入力信号は超低ノイズのJFET OPアンプでバッファーしています。そのOPアンプは、広く用いられているTL072よりもさらに低いノイズ特性を誇ります。これらのOPアンプは、入力インピーダンスが高いため楽器系の入力段に最適のモデルです。

この入力段の後、信号は二つ経路に分割されます。Dryパスは直接出力段のミキシング回路に直結されます。また、WetパスはADコンバーターに送られます。Mono入力で使用する場合、LチャンネルはRチャンネル入力に直結されます。ステレオ入力の場合、アナログ信号でサミングされず、ステレオのままDSP上でサミングされます。

下図は、BRIGADIERの例です。

 

【コーデックとプロセッシング】
CS4272 CODEC(24bit/192kコンバーター、96kで使用)の最大ダイナミックレンジは、バランス信号での入力が要求されるため、ペアのCODECの前でバランス信号に変換しています。
CODEC最大のパフォーマンスを引き出すには、卓越したデザイン技

術が必要です。その技術の一つが、デジタルとアナログ信号のアイソレーションです。

これは基板のレイアウトデザインで解決でき、それによってチップのパフォーマンスは大きく変わります。
CODECのベスト性能が得られれば、pre& deエンファシスの様なノイズを下げるテクニックを使う必要がありません。
ノイズの元になるこのようなテクニックを使用することなく、コンバーターのベストパフォーマンスを引き出すことが、最上のサウンドの鍵なのです。

また、CS4272のようなデルタシグマ変換を用いるコンバーターは、アナログのノイズ除去フィルターが必要です。
ギター用に、このフィルターをデザインすることは難しく、ギターサウンドに影響を与えずコンバーターノイズを除去しなければ行けません。
これも優れたサウンドを実現するための重要な技術です。

インターナル32bitフローティングプロセッシングもノイズを最小限にすることに一役買っています。
これはプロセッシングの際に外部ルーティングがない為です。

Wet信号がプロセスされた後、入力から直結のDry信号とがデジタルポット(ボリューム)で合流します。
このデジタルポットは、100%アナログ信号をソフトウェアでデジタルコントロールし、Dryはアナログのままミックスされます。このコントロールはステレオでも同様の方式でミックスコントロールされています。
アナログでのサミングはさらに6dB広いダイナミックレンジを実現してくれます。
このデジタルポット方式はCODECの最大ダイナミックレンジでの出力を実現できます。また、信号とノイズの両方を減衰できるのでダイナミックレンジを保つこともできます。

この信号処理のプロセスは全てのstrymonに採用されています。
素晴らしいサウンドデザイン(アルゴリズム)は、ノイズが少なく、高いダイナミックレンジを実現したハードウェアデザインによって、その真価が発揮されるのです。

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